こんにちは、まろです。
これは僕がヨーロッパや日本などで18年以上ジャグリングを仕事に生きてきた経験からのアドバイスです。
もしあなたがジャグリングを仕事にするなら、ジャグラー、エンターテイナー、表現者としては万人受けを狙うよりも、自分が本当に良いと思うもの、信念を基準に演技を作った方が強いと僕は思っています。
もちろんステージで必要になる基準、求められるものを理解した上での信念の貫き方です。
その最低ラインの感覚がないと特化するというより誰にも理解されない独りよがりになってしまうので。
この万人受けを狙うのか、自分の信念に基づき特化するのかというのは、ジャグリングを
- ビジネスとして考える
- 自己表現として考える
このどちらを優先するかにより変わってきます。
もちろんベストはその両方、最終的に目指すところは自分の信念に基づいた演技を作り、それが万人に評価されてビジネスとしても成功するというケースです。
でもよくあるのが「この技、演技は評価されるかどうか」を軸に演技を作り、その演技のオリジナリティ、自分のスタイルが二の次になってしまうケースです。
これは分かりやすい演技をする分、もちろんある程度評価されるし、仕事に呼ぶ側も安心して使いやすいジャグラーになります。
でも実はそれは同じようなジャグラーが他にも沢山いるという状況に身を置くことでもあります。
せっかくジャグラーという道を選んだのに、すでに確立しているやり方、受けが良く仕事にしやすいからという理由で演技スタイルを作ってしまうと、しばらくは良くても将来的に段々困ることになります。
なぜなら新しくジャグラーになる人達も一定の割合で観客に受けるもの、分かりやすいもの、既に確立しているスタイルをテンプレートに演技を作ろうとしてくるからです。
みなさんももしかしたらどこかで同じような芸風、トーク、道具、演技構成のジャグラー、パフォーマーを見たことがあるかもしれません。
同じようなスタイルで演技をしているジャグラーが沢山いるなら、選ばれるのは出演料が安い方、若くて技術も高い方になってしまいます。
実際は呼ぶ側との既にある関係性やキャリア、それまでの知名度などがあるのでいきなりではなくゆっくりとですが、気づいた時には新しい世代が完全にメインになっているでしょう。
まぁこれがよくある世代交代の形なのかもしれませんね。
さてそれを避けるには、僕はやはり「この人しかいない」という存在になること、存在を目指すことが必須だと思います。
そのためには目先の受ける受けないよりも、自分がやりたいこと、自分が本当に良いと思うものを作ろうとする姿勢が何よりも大切。
自分が本当に良いと思うものを作る、それを軸にした上で観客やプロデューサーからの評価、分かりやすさなど仕事のバランスを取る、でも妥協しない部分を持ち、優先順位はしっかりと自分の信念に置く。
ショービジネスである以上観客からの評価は絶対に必要なのですが、それでも今あなたが作ろうとしている演技は自分が本当に良いと思っているのか、無難な方向に行かず、まずは純粋な気持ちで演技を作る、その姿勢が長い目でみればきっとあなたのジャグラーとしての最大の強みになっていくと思います。