プロジャグラーのパフォーマンス

まろ | ジャグリング

僕がロシア人の先生に教わったジャグリングで大切な3つのこと①

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こんにちは、まろです。

僕が2006年~2008年にかけてドイツにサーカス留学をしていたころ、メインの先生は二人、他に沢山の臨時講師たちのレッスンを受けていました。

そのメインの先生の一人はSergei Ignatov、サーカス界の伝説的なジャグラーです。

右がSergei、左がもう一人の先生Valentin Tovarci

1980年、パリのサーカスフェスティバルにゲスト出演した時のSergei

Sergeiから学んだことは沢山あるのですが、僕が特に大切だと思っている3つのことのうち1つについて解説します。
僕自身ジャグリングの生徒を教える時はいつも伝えていることです。

それは例えば道具が5個だったら空中にあるのは3個だけ、2個は手の中にあるということです。

これが3個だったら空中にあるのは1個で2個は手の中7個だったら空中にあるのは5個で手の中には2個と同じように考えます。

僕の生徒はみんな指摘されたことがあるはずですが、実はSergeiからの教えなんですね。

そんなシンプルなこと?と思うかもしれませんが、僕はとても大切な考え方だと思っています。
なぜ大切かというと、この感覚が分かると

  • ジャグリングのテンポがゆっくりになる
  • ナンバーズの投げだしが安定する
  • リラックスした集中ができる

からです。

もう少し詳しく説明すると、ジャグラーによくあるパターンとして例えば5個なら5個投げなきゃ!と思って5個をフラッシュのように12345!と慌てて投げてしまうことがあります。
でも当然ですが早いテンポでまとめて投げると、早いテンポでまとめて道具が落ちてくることになります。

そうではなく5個のうちまずは3個を投げて、落ちて来たら4個目と5個目を投げる、このようにすると早すぎずにちょうど良いリズムでジャグリングをスタートすることができます。

そして5個の練習をしている人は、3個ならある程度楽に投げられるはず。
スタートでは5個を投げなきゃ!という気負いではなく、まずは楽に3個のフラッシュをきれいに投げることに集中することで、リラックスして正しく投げることができます。

この感覚は特に6個、7個、8個と数を増やしていくナンバーズの練習に有効です。

この空中にあるのは3個、手の中には2個という感覚はジャグリングのテンポを落ち着かせるという面でも有効です。
肩が上がって呼吸が止まってしまうようなジャグリングではなく、ちょうど良いテンポのリラックスしたジャグリング。

本当の意味で感覚を落とし込む必要がありますが、どのレベルのジャグラーにも有効な考え方なので、もしジャグリングのテクニック、スタートの安定に悩んでいる人は試してみて下さい。