プロジャグラーのパフォーマンス

まろ | ジャグリング

僕がロシア人の先生に教わったジャグリングで大切な3つのこと③ 練習量と継続力

更新日:

こんにちは、まろです。

僕がドイツサーカス留学時代に伝説的なジャグラーSergei Ignatovに教わった大切な3つのことその3です。

それは練習量と継続力。

ある意味これが僕にとっては一番大切なことです。

大切なこと①と②はジャグリングをする時の集中の仕方、技術面の話ですが、これはジャグラーとして生きていくことへの姿勢、心構えですね。

これについてはジャグラーではない人にもジャグリングという言葉を自分の専門に置き換えるだけで通じるものがあると思います。

僕がドイツで練習をしていた最初の2年間はショーに出演する日や移動を除けば文字通り365日1日も休みなく、毎日最低13時間は練習をしていました。

内訳は午前4時間、午後4時間、夜4時間の三部練習と自宅での身体訓練などで1時間以上、合計で最低13時間です。

大晦日など絶対に年内に達成したい目標があった時は、1日17時間以上の練習ということもありました。

そんな僕の毎日を見てSergeiは「まろ、お前は今良い練習をしているからこれをあと最低4年は続けろ」と言いました。

Sergei自身サーカス学校に入学したころ、病気の時などを除き毎日8時間の練習を10年間続けたそうです。

そして僕がSergeiにジャグリングを習っていた時彼は57歳位だったと思うのですが、それでも毎日休みなく練習に来て、縄跳びをしたり懸垂をしたり、バレエバーで身体のバランスを確認したり、道具1個でポジションのチェックから練習をしていました。

腹筋も6つに割れていました…

10代から始めてもう40年以上ずっと。

そんな訳で僕は毎日Sergeiと朝から顔を合わせていたのですが、必ず僕の方が早く練習に到着していました。

普段は8時~12時が午前練習の時間だったのですが、その頃は午前練習の前に自分の演技作りのため6時とか早いと朝4時台から練習をしていたからです。

Sergeiがどれだけ早く稽古場に来ても必ず僕が先にいるので、彼がロシアに帰る前日、「まろ、お前明日は何時に来るんだ?」と聞いてきました。

そこで朝6時と答えたところ、「絶対来るんだな?」と聞いてSergei自身も本当に翌日朝6時に練習にやって来ました!

お昼にフライトがあるのに…

Sergeiは当時史上最高のジャグラーとして40年以上のキャリアがあったのに、驚異的な負けず嫌い、モチベーション。

でもプロとして生き残っていくとはこういうことだなと、強烈に印象付けられました。

もう一人の僕のジャグリングの先生Valentinも「ジャグリングは大変な仕事だよ。プロになってからも毎日少なくとも5時間は練習を続けなければいけない」と言っていました。

もちろんこれは共産主義時代のソ連サーカスで生きてきた先生達の考え方で、今の時代はまた事情が違います。

他の記事で書いているように時間で努力を測るのは間違いで、結果で努力を測らなければいけないこととか。

それでも僕はジャグリングのプロとして生きていく上で絶対に必要な姿勢、終わりのない努力、覚悟をSergeiから学びました。

これが僕がSergei Ignatovから学んだことの中で大切だと思っている3つのことです。