こんにちは、まろです。
先日YouTubeメンバーシップの個別相談の中でストリートパフォーマンスで使える音響機材について質問があったので、実際に僕が使ったことのある機材や仲間の芸人が使っている定番機材をコスパや目的別に紹介します。
こだわればキリがありませんが必要な機材は大きく分けて5つ
- スピーカー
- 音楽プレイヤー(スマホ、iPodなど)
- マイク
- ポータブル電源(インバーター内蔵タイプ)
- ミキサー
他にそれぞれの機材をつなぐケーブル類。
音楽プレイヤーとミキサーの接続はRCA-3.5mmステレオミニケーブル、または6.35mmフォン-3.5mmステレオミニ。
ケーブルの長さはミキサーと音楽プレイヤーをどのくらいの距離で使うかにより決めましょう。
ワイヤレスマイク受信機とミキサーの接続や6.35mmフォン-XLRメス、またはXLRオス-XLRメスケーブル。
必須ではありませんがスピーカースタンドなども運搬する余裕があれば、観客に音声が届きやすくなります。
あとは電車移動で機材が重くなる場合はキャリーカートにトランクを荷台用ゴム紐でくくりつけて移動するのも一般的です。
芸人の定番はMAGNA CART ( マグナカート ) / MC2 折りたたみキャリーカート 耐荷重90kg
あくまで僕個人の経験から紹介しますが、紹介する構成にとらわれずに予算や目的により自由に組み合わせを変えるのもいいでしょう。
目次
1. 電車移動の最軽量、入門音響セット
一番低価格でコスパの良い構成は
スピーカー:BEHRINGER ( ベリンガー ) / B205D EUROLIVE パワードスピーカー
マイク:アマゾンの激安ヘッドセットワイヤレスマイク
バッテリー:FlashFishポータブル電源40300mAh/AC定格200W、瞬間最大250W
ミキサー:不要
この3点さえあれば音楽を流してワイヤレスマイクでしゃべることができます。
よほど騒がしい場所でなければ〜80人くらいまでのショーならこの構成で大丈夫。
※音楽プレイヤーは手持ちのスマホなどで、スマホやマイクをつなぐケーブル類は別に用意が必要です。
BEHRINGER ( ベリンガー ) / B205D EUROLIVE パワードスピーカー
BEHRINGER ( ベリンガー ) / B205D EUROLIVE パワードスピーカー
スーツケースに収まる小型軽量サイズ、小さいけど150Wとコンパクトなショーには十分な音量を出すことができます。
個人的にはジャグリング指導の発表で使うために大きめのリュックに入れて持ち運んだこともあるくらいのサイズ感。
特に電車で移動する人にはこの小ささと音量はおすすめです。
僕は小さな現場用にステレオで2台つないで使うことがありました。あとはメインの音響にトラブルがあった時の最低限のバックアップとして車の荷台に入れておいたり、今まで5回くらいは買い替えたでしょうか。
音声入力が3チャンネルあるので、マイクと音楽だけならミキサーがいらないのもポイント。
意外なほど音量が出ますが、最大にする前に低音が割れたりするところはデメリット、携帯性とのトレードオフですね。
多くの芸人が使ってきたストリートパフォーマンスの超定番ミニスピーカーです。
外部電源が必要なので他にバッテリー、インバーターが必要です。
このスピーカーはバッテリーの消耗も少なめで、インバーターの出力が小さめでも大丈夫というメリットもあります。
幅29x高さ19x奥行17cm 3.2kg
※定番はこのベリンガーのB205Dですが、最近クラシックプロのほぼ同等品が¥5,000くらい安く売っています。僕は使ったことがありませんが、コスパは一番いいかもしれません。
CLASSIC PRO ( クラシックプロ ) / MoniOne PAスピーカー
UHFワイヤレスヘッドセットマイク
UHFワイヤレスヘッドセットマイク3.5mmステレオミニプラグ
おどろきの安さと意外と使える音質。演技エリアと受信機が近ければほとんど切れたことがありません。送信機も腰につけるタイプではなくヘッドセットと一体化して、さらにUSB充電なので電池を忘れるということもなし。
ただポケットwifiが近くにあるとか、会場の観客が多くて電波が混信しやすい状況ではトークが切れる可能性があります。
大きい会場での信頼性はないのでその場合はしっかりしたワイヤレスマイクを使いましょう。
似たような価格帯のワイヤレスヘッドセットマイクはたくさんアマゾンにありますが、とりあえずこのマイクは問題なく使えました。
FlashFishポータブル電源40300mAh/AC定格200W、瞬間最大250W
FlashFishポータブル電源40300mAh/AC定格200W、瞬間最大250W
コンパクトで安く、150Wのパワードスピーカーを鳴らすのに十分な出力、パフォーマンス3回くらいは問題なくできるバッテリー容量。
電源選びで気をつける点は、スピーカーの最大出力がポータブル電源の定格出力を超えないこと。あまり出力ギリギリで選ぶと、リミッターが働いて電源が落ちることがあります。
2.電車移動できるしっかりした音響セット
重量は増えますがまだ電車移動が可能なサイズとして
スピーカー:BEHRINGER ( ベリンガー ) / B208D EUROLIVE パワードスピーカー
マイク:SAMSON ( サムソン ) / Concert 88X ヘッドセット・システム (w/ HS5)
ミキサー:BEHRINGER ( ベリンガー ) / XENYX 302USB アナログミキサー
バッテリー:FLYLINKTECH ポータブル電源 大容量75000mAh/277.5Wh
入門セットよりスピーカーの出力が上がってしっかりしたマイクと簡易ミキサーを追加した構成です。
大きさや重さなどかさばりますが、まだ電車移動できる範囲。
よほど騒がしい場所でなければ〜100人くらいまでのショーならこの構成で大丈夫。
音量、音質を別にすれば100人以上でも聞こえるし、普通のストリートパフォーマンスならほとんどの状況をカバーできます。
BEHRINGER ( ベリンガー ) / B208D EUROLIVE パワードスピーカー
BEHRINGER ( ベリンガー ) / B208D EUROLIVE パワードスピーカー
ギリギリスーツケースに収まるサイズ、人によってはスーツケースの上にこのスピーカーを積んで、キャリーカートでまとめて運んだりしています。
B205Dより大きくなりますが電車移動は可能だし、大きくなった分最大音量に余裕が出て音楽も聞きやすくなります。
とはいえそこまでバッテリー消耗も激しくないので、容量が小さめのバッテリーで運用できることもポイント。
ただ入力が1ラインしかないので、音楽とマイクを使うなら別途ミキサーが必要です。
サイズ:高37.2×幅24.9×奥20.5cm 6.6kg
SAMSON ( サムソン ) / Concert 88X ヘッドセット・システム (w/ HS5)
SAMSON ( サムソン ) / Concert 88X ヘッドセット・システム (w/ HS5)
障害物に強いB帯のヘッドセットワイヤレスマイクで、コンパクトな受信機と最安価格帯のセットです。
本体は外部電源が必要、送信機は電池駆動。
電波は30チャンネルから選択できるので、普通の現場なら打ち合わせすることで混信を避けることができます。
BEHRINGER ( ベリンガー ) / XENYX 302USB アナログミキサー
音楽とマイクの2ライン、最小限のコントロールには十分です。電源をUSBで取れるので、屋外でもスマホ用バッテリーなどで動かせるところもポイント。ポータブル電源を使っていればそのUSBタップからももちろん給電できます。
コスパのいいミキサーですが、マイク入力のファンタム電源が常時オンで、+48Vではなく+15Vという仕様なので使うマイクによっては相性を気をつける必要があります。
FLYLINKTECH ポータブル電源 75000mAh/277.5Wh
FLYLINKTECH ポータブル電源 75000mAh/277.5Wh
B208Dでも3回は問題なくパフォーマンスできるバッテリー容量と音飛びしない出力もあります。
重さは2.3kgなので電車移動でも許容範囲の重さです。
3.電車移動できるプロ向け音響セット
スピーカー:BOSE ( ボーズ ) / S1 Pro バッテリー付属ポータブルPAシステム
マイク:SHURE ( シュアー ) / GLXD14/SM35
ミキサー:不要
バッテリー:不要
BOSE ( ボーズ ) / S1 Pro バッテリー付属ポータブルPAシステム
BOSE ( ボーズ ) / S1 Pro バッテリー付属ポータブルPAシステム
値段は高くなりますが、実際に僕の仲間のプロパフォーマーも何人か使っているBOSEのスピーカー。
通常のストリートショーなら十分な音量、音質と電車移動できるサイズ感。
複数ライン入力対応、バッテリー駆動なのでミキサーや外部電源なしのシンプルな構成にできるところもポイント。
まずは2の「しっかりした音響セット」でいいと思いますが、予算があってしっかりした機材をそろえたい人にはおすすめできるプロクオリティのスピーカーです。
サイズ:幅286mm x 高330mm x 奥241mm 7.1kg
SHURE ( シュアー ) / GLXD14/SM35
プロミュージシャンの現場でも定番のメーカーSHUREのヘッドセットワイヤレスマイク。
接続の信頼性、音質ともにプロクオリティです。
受信機はバッテリー式なので電池切れや電池忘れの心配もなし。
パフォーマーは意外と電池切れや電池忘れの経験がある人も多いと思います。
電波方式が2.4GHzのデジタルワイヤレスマイクなので、大規模なイベント会場や商業施設でよく使われるB帯のワイヤレスマイクとの混信が起こらないこともポイントです。
混信が起こらないコンパクトな現場にはオーバースペック。
2.4GHzのデジタルワイヤレスの特性上、WiFiなどの干渉を受ける可能性があるのはデメリットです。
4.車移動の中規模パフォーマンス用音響セット
ステージパス400を使えるポータブル電源Jackery708
5.車移動のプロ向け大規模パフォーマンス用音響セット
電源が取れない屋外で使っている発電機
ホンダエネポEU9iGB 900VA
車移動用の音響セットについては動画でも紹介しました。
とりあえず初心者は1の入門セットで大丈夫。
予算があるならBOSE S1 Pro。
コスパ重視なら2の電車移動セットをおすすめします。
音響機材などは日々進歩していきますが、僕の経験からのおすすめということで参考にしていただければと思います。