コラム ジャグリング パフォーマンス

国際的なプロジャグラーになるために必要なジャグリングの考え方

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ジャグリングには個人の趣味で上達を楽しんだり、仲間と交流をしたりといろいろな楽しみ方があります。ただプロジャグラーとして海外のサーカスやショービジネスの世界で活躍していくためには、いくつかの大切な考え方があります。

1.競争としてのジャグリング

まず海外で高いレベルのステージショーに出演するためには、大きなサーカスフェスティバルやコンクールに出場、可能なら入賞する必要があります。

サーカスフェスティバルではジャグラーは出演者全体の3組くらいだったりするので、本番でのライバルはジャグラーだけではないのですが、大きなフェスティバルほど出場するための倍率が高く、エントリー段階でロシアやウクライナ、フランスやカナダのサーカス学校など世界中から応募してくるジャグラー達との見えない競争があります。

そして本番では同じようにそれぞれの分野から選ばれたスペシャリスト達との競争。ジャグリングは実は芸としては小さい芸になるので、サーカスの王道の芸に比べて大きいステージ上では評価が難しい面があります。

その中で多少オリジナリティがあっても、ジャグリングという枠の中のオリジナリティでは審査員から見れば結局「あ、ボールジャグリングね」ということになってしまいます。ジャグラーとして高い技術があるのは当然として、いかにジャグリングという枠を超えたオリジナリティを出せるか、他の演目を上回れるほどの演技を作れるかということがカギになります。

フェスティバルで経歴を作った後も、それぞれのショーの出演者にはジャグラーは1名以下ということが多いので、沢山の仕事を求めるプロジャグラー達との生存競争に勝ち残っていく必要があります。

2.表現としてのジャグリング

現在は伝統的なサーカス芸としてだけではなく、より表現、芸術としてのジャグリングが求められるステージも多くなっています。

矛盾するようですが表現、芸術として見るなら本来ジャグリングは誰が誰より優れているとか、競い合うようなものではないはずです。基本となる技術レベルがしっかりとあれば、そこにあるのは演者の信念と表現、あとは観客それぞれの好みであって優劣ではありません。

3.ビジネスとしてのジャグリング

とはいえプロとして契約を勝ち取っていくには、やはりステージの主催者に評価される必要があります。やりたいようにやっているだけでは自分の表現にはなりますが仕事にはつながりません

自分の表現を追求しつつも、どんな演技が評価されるのか、必要とされているのかを計算できるバランス感覚も大切です。

日本では「技や演技の著作権」的な考えが希薄な気もしますが、海外トップレベルのショーで良い契約を結ぶためには

  • どこかで見たことあること、誰かがやっていたことは絶対に使わない
  • 安定してほぼ毎回ミスのない演技完成度
  • 世界中でその人しかできないパフォーマンスをすること

オリジナルっぽいけど既に誰かがやっている道具やアイデアというのは知らない人にはウケますが、知っている人から見ると「あ、あのアイデアのコピーだな」と見られてしまう最悪のパターンです。
もしイベント主催者がオリジナルを知らずに契約を取れたとしても、そこはアーティストとしてのプライドの問題ですね。

一時的には良くても長い目で見ると楽な道を選んだ人は将来行き詰るし、実体を知っている同業のアーティスト達から蔑まれつつ仕事をしていくことになってしまします。

もちろんいろいろなジャンルで誰かのアイデアから影響を受けるのは良いことでもあるし、全ての文化はそうやって発展してきたので、大切なことはそのアイデアを「絶対にコピーしない。誰かのアイデアをきっかけにするなら、必ずそれを自分のものと言えるレベルまで発展させる」という意識です。

4.国際的なプロジャグラーになるために必要なジャグリングの考え方まとめ

  • 生存競争に勝ち抜くために、他のアーティストより良い結果を残す競争意識
  • 表現者として、人の目よりも自分の信念を追求する姿勢
  • プロとして求められる演技を作りつつ、自分のオリジナルも表現するバランス感覚

あとはそれぞれ重視する点によってバランスの割合は変わるでしょう。本来のサーカス芸として、明確にショービジネスとして仕事をしていくのか、より舞台表現としての演技を作っていくのか、客ウケを重視するのか…

様々ですが、本来はジャグリングや表現は誰かの求めによって変えるものではなく、自分がやりたいようにやれば良い。そして自分がやりたいことをやった結果が仕事につながっていくのが理想のパターンですね。

プロとして仕事を続けていけば、自然とバランス感覚は身につくものですが…

 

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