こんにちは、まろです。
ジャグラーはレベルが違えば、考えかたや練習のやりかたもかえる必要があります。
ジャグリング初心者のころからずっと考えかたがかわらないのでは成長できません。
芸事やスポーツなどで守破離という言葉がありますが、今回はそれをジャグリングにあてはめて解説していきます。
目次
1.守
・守とは
師匠やコーチに言われたやりかた、方法を学ぶ段階です。
どんな芸やスポーツでも、いきなり自己流でやりたいようにやっていれば、変なクセがついたり思うように成長できなかったりします。
まずは正しく型を教えてくれる人に学ぶことが将来的な成長にもつながります。
・ジャグリングの場合
ジャグリングの場合、トップサーカス学校をのぞいて良い先生やコーチがいることはまれです。
周囲のジャグラーにトリックを習うことはできますが、ジャグリングの根本的な技術、総合的なジャグラーとしての練習については習うことはできません。
ほとんどのジャグラーは自己流で練習をするしかないのが現状です。
自己流の場合に意識したいことは、自分が自分の先生になるというイメージです。
自分を正しく、早く成長させてあげる、そのために研究と観察をおしまないこと。
・ジャグリング技術のお手本をきめる
まずは練習の方向性、技術のイメージをもつことが大切なので、Youtubeなどで技術のお手本にするジャグラーを1人きめることです。
そしてそのジャグラーの動画を毎日見て、体のつかいかた、技術をあたまに焼きつけます。
さらに自分の練習動画とみくらべて、また次の日にお手本の動きやリズムに近づけるようにという作業を繰りかえします。
練習中に即座に問題をなおせるわけではありませんが、それでも修正がないよりは早く成長できます。
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・ジャグリングの演技のお手本をきめる
技術のお手本とは別に、このジャグラーかっこいいな、すごいな、美しいななど、自分が目指したい方向のジャグラーを見つけましょう。
演技のお手本は1人ではなくてもかまいません。
またジャグラーの他にバレエダンサーなど、ほかのジャンルのお手本を持つことです。
ジャグリング技術が身についてきたら、演技のお手本の世界観、演技の構成などを参考に自分でも演技をつくる練習をします。
気をつけたいことはあくまでつくりかたを参考にするのであって、コピーではありません。
とくに人前で演技をする場合、守の段階でも誰かのコピーはしないという意識を強くもちましょう。
2.破
・破とは
守で学んだ型を、自分の研究でさらに発展、応用していく段階です。
ジャグリングの場合は技術の発展、演技の発展を考えます。
・技術の発展
ジャグリングの基礎技術、応用技を、こんどは自分だけのコンビネーションを考えます。
たとえば
- サイトスワップ+ボディスロー
- ジャグリング+ボディワーク(スピンやアクロ)
- ジャグリング+マニピュレーション(コンタクトやアイソレーション、アンチスピン他)
- 技を分解して組み合わせ(例:3個で首の後ろ+フロントクロス+ミルズメス)
など、新しい組み合わせ、パターンから自分のオリジナル技をつくっていきます。
関連記事:自分だけのジャグリング技をつくる方法
・演技の発展
基本的な起承転結、演技の最後に大技をやって終わりというような型ではなく、定番の展開ではない、つまり観客の予想を裏切るような構成の演技をつくります。
順番に型にはめるような演技づくりではなく、それぞれのパートがひとつの流れになり、全体でストーリーとして完成するような演技をつくります。
3.離
・離とは
守、破で学んだことをはなれて、自分であたらしい型をつくれる段階です。
・ジャグリングの技術
- 完全にあたらしい技を開発する
- あたらしいコンビネーション
- オリジナル道具の開発
- 複数の種類の道具の組みあわせ
・ジャグリングの演技
- 他のひとがやっていない、自分だけのキャラクターをつくる
- ダンスやアクロバットなど、他の分野とのかけあわせ
- テクノロジーとのあたらしい組みあわせ(誰かがすでにつかっているテクノロジーの後追いは離ではなく守です)
・まとめ
ざっくりと初~中級者を守、中~上級入口が破、上級~を離とすると、
守(初心者):技術や演技作りの基礎、型をおぼえる段階
破(中級者):おぼえた型を発展、応用する段階
離(上級者):型からも離れ、自分だけの技、演技をつくる段階
いつまでも守や破にとどまっていると、さらに成長することはできません。
ただもちろんひとつずつ段階を登るから、離も成立します。
あせって途中の段階をとばさない忍耐力も大事です。
そしてもうひとつ、いちばん大切なのが守の段階で良い師匠、コーチ、先生、お手本を見つけることに全力をつくすことです。
もちろん初心者の知識で良い師匠のみきわめはできませんが、その師匠が良い生徒を何人も育てている実績があれば、ある程度信頼のできる情報になります。
ここを間違えるとそれがそのまま将来に直結してしまうので、誰にどのスタイルを学ぶかということは慎重に検討しましょう。
自分が今ジャグラーとしてどの段階にいるか、そしてそれに合わせて練習のやり方や考えかたを変えていきましょう。
その積みかさねで、また次の段階にすすんでいくことができます。